『インドネシア・スマトラ沖地震TDMAT活動報告1229(1)』

2004年12月29日

28日 17:30
鈴木専務を団長とするインドネシア訪問団が現地入りし、政府関係者と被災状況に関して話し合いを行った。政府関係者によれば、津波による被害が特にひどかったのは、アチェと呼ばれる地域で、多くの施設や建物が押し流されてしまったため、医療活動はおろか、医療関係者がまったくいない状況になっているという。また、この一帯は、反政府組織の活動が活発な地域で、治安が悪く危険な地域で、被災地域における救援活動をさらに困難なものにさせている。また、交通手段が寸断されおり、医療支援が困難な状況となっている。

こうした状況において、インドネシア政府は訪問団に対し、医薬品提供による医療支援を要請した。時が経つにつれ、各種感染症が慢延するおそれがあり、抗生物質等の薬剤が必須のものとなる。特に、赤痢、アメーバーなどの感染症対策などが必要であり、訪問団はこの要請を受けて、医薬品を現地に送ることに決め、さっそく明日には、徳洲会グループから1トンにおよぶ医薬品と、消毒キットなどの医療消耗品が現地へ向けて出発する予定となっている。これらの決定に際して、訪問団より薬剤師派遣の要望も上がっているが、これに関しては現在、関係者間にて調整中である。

今後、アチェの治安が安定した時点での、医療援助を開始したいが、スタッフの安全の確保と、感染症対策を十分に整えた段階での派遣を判断するとのこと。