『パキスタン北部地震災害 TDMAT活動報告 第03報』

先遣隊 イスラマバード到着

10月17日
05:10
ドバイ着 空港内の施設で休憩

10:30
ドバイ発

14:30
ラホール着。専用車にてイスラマバードに移動

22:00
イスラマバード到着し、飛島建設事務所を訪問。挨拶。

10月18日
10:00
PIMS(Pakistan Institute of Medical Sciences)
1200床の同国最大の教育研究機関病院。施設視察

11:00
PIMSの総長および保健省の副次官と面会

総長からはPIMSそのものも大変だけどとりあえずはなんとかなっており、医療ニーズとしては被災地の中の医療施設(仮設も含め)の方があるのでそちらでの活動をお願いしたいというお話でした。総長から、被災地内での4施設を推薦してもっております。一部政府統治外のカシミール地方が入っており危険もあるのでそのことも含め、明日(明後日)で現地調査に入ります。

保健省との面談は後述。

14:00
飛島建設事務所にて、明日・明後日の被災地視察および被災状況
地理的環境、天候などのミーティーング

16:00
在パキスタン日本大使館訪問

日本のチームを含め、災害支援活動の情報を大使館からもらいました。われわれの活動に関しては、PIMS総長からの提案について賛同を得ております。

全ての面談には、橋爪医師(岸和田徳洲会病院)萩原氏(東京本部 海外事業部)が行い、飛島建設イスラマバード事務所スタッフが同行し、支援を頂いております。

主な面談内容
<面談1>
PIMS(Pakistan Institute of Medical Science, Islamabad:国立医科学研究所:1200床の病院を併設)のDr. Syed Fazle Hadi(総長)
被災地の近隣に以下の医療施設があり、そこの方がPIMSよりも医療ニーズが高いので、まずはそこを検討して欲しい。それぞれの代表者にも連絡をいれていただけています。

施設1.Manshera
国立大学(The Gaverment Degree college Manshera)を今回の災害対応のために1200Bedの仮設病院にしている

施設2.Balakot
ベースキャンプを設置している。主に山間部等の被災地から移動してくる患者さんのトリアージと応急処置、さらに、拠点病院への転送

施設3.Muzzafar Abad
250床の病院があり、レントゲン等の施設は利用可能です。

施設4.Rawala Kot
一時的に20床の病院を稼動、将来は50床の病院に変更予定

なお、こちらからPIMS病院で何かお手伝いできる環境はないかどうか尋ねたところ

  • 整形外科の看護婦
  • 手術室の技術者
  • 整形外科医
  • 脊椎の専門家
  • 外傷の処置、植皮などができる形成外科医

が今活躍できるスタッフです、とのお話でした。
(われわれとしてはまずは被災地を視察してから判断することにしました。)

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<面談2>
パキスタン保健省副次官Mr. Row Liaqatさんおよび、長官Mr. Abdul Majeed Rajputさんと面談。
お二人からは、詳細な被災地の医療ニーズはわからないが、私たちが必要とするのは、救急ヘリや中長期にわたる仮設病院などということでした。また、必要な医療物資のリストを渡してもらいました。

<面談3>
在パキスタン日本大使館 総務班長 ヒロタ様
被災地で、自己完結で医療援助を提供するには、危険性が高く、勧められない。また、単独チームで活動するならばWHOの管理下での活動が必要です。
PIMSと活動を共にすることを薦める。

PIMSの現状リポート
病院そのものは廊下や外来だけでなく、仮設テントにまで患者があるれている状態で(小児病棟でも通常250床のところに900人が入院されている)、援助医療物資もかなり来ていますが1200床の病院では不足していると思われます。大腿骨骨折の患者も多く見られましたが大半が、牽引治療でしかもその牽引が滑車もなくベットサイドにレンガで引っ張っているような状況です。

なお、PIMSにJICAから日本人薬剤師が派遣されております。ちょうど3年前まで与論徳洲会で働いていたということで、病院の情報をお聞きしましたが、かなりスタッフともども臨戦態勢のようだということでした。疲労もかなり来ていますということでした。

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