先遣隊の行動
ハイチ共和国中心部にあり国連や国際機関、報道チームの拠点となっているポルトープランス空港から15分程度で、甚大な被害を受けた地区にある病院(Univercity Hospital of Peace)を視察。
病院には頭部外傷やクラッシュ症候群など多数の重傷者が運ばれ、足の踏み場もないほど廊下やロビーにも患者があふれている。そこにキューバ、ベネズエラ、スペイン、チリの医療チームが活動するも、あまりのも少ない医療スタッフ、資材のためほとんど治療らしきことはできていない状態。また。彼らも夜間は危険なためそれぞれのベースキャンプに戻っている。
重傷者が多数にわたり、病院の入り口にはバリケードが構築され、重傷者以外の患者は入れない状況であり、病棟の外には骨折などの中等症の患者が多数放置された状態であった。病院幹部のスタッフと情報交換するも、患者の状況、医療内容、物資等の管理は全くできていないとお手上げの状態だと窮状を訴えていた。
先遣隊は、被災地中心部の視察、被災者の生活状況などの情報収集活動を終え、一旦ドミニカ共和国ヒマニへ移動する。引き続きヒマニでの医療活動に向けて準備および、ハイチのさらなる情報収集活動を行い、ハイチでの医療活動にむけてできうる限りの準備を進める予定である。
明日は本隊の受け入れのため一旦、サントドミンゴに帰り、現地時間18日には本隊とともにヒマニに直行する予定。
なお、橋爪隊長、萩原コーディネーターともに健康状態は良好である。
第1陣 成田空港より出発
緊急災害医療援助医療チーム第1陣が、成田空港より出発。
10時00分
NPO TMAT支援物資備蓄基地である四街道徳洲会病院から、医薬品・医療消耗品等の支援物資約400kgが準備された。
サントドミンゴは滑走路が短く、大型旅客機の離着陸が不可能。搭乗便への預け荷物の制限があった。
今回使用するコンチネンタルの協力により、預け荷物容量を増やして頂き、規定以上の物資運搬が可能となった。
13時00分
ブリーフィング
第1陣メンバー11名が集結し、ブリーフィングを行った。
- 現地の言語・通貨・宗教・経済・政治・気候・治安などの生活環境。
- 感染症、疫学。
- 他NGO、国際機関の活動内容。
- 被災地の地理的概要
- 被災状況
- 二次災害の危険性
- 被災地までの到達経路
- 必要な医療支援内容
15時00分
出発式
田川隊長より、『稀に見る大規模な災害で、医療のニーズは相当高い。安全に留意しながら、最大限の活動を展開したい。』との意気込みを語った。
1月17日 | CO008便 | 成田17:45発 ニューヨーク(アメリカ)16:20着 |
CO748便 | ニューヨーク19:00発 サントドミンゴ(ドミニカ共和国)23:50着 | |
1月24日 | CO751便 | サントドミンゴ13:45発 ニューヨーク着16:55着 泊 |
1月25日 | CO009便 | ニューヨーク11:10発 |
1月26日 | 成田着15:10着 |
☆本日より、中部徳洲会病院 佐藤薬剤師が本部事務局に加わりました。
皆様のご支援、今後ともよろしくお願致します。
本部事務局原野 和芳(四街道徳洲会病院 院長 NPO法人TMAT監事 TMATベーシックコースディレクター)
野口 幸洋(四街道徳洲会病院 管理栄養士 TMATベーシックコースチューター)
佐藤 晴彦(中部徳洲会病院 薬剤師 TMATベーシックコースチューター)
(文責:野口 幸洋)