5月8、9日の両日四街道徳洲会病院(千葉県)でNPO法人TMAT主催の講習会「第17回災害救護・国際協力ベーシックコース」が開かれた。

受講生は同院をはじめ徳洲会グループの各施設から医師や看護師、コメディカル(その他の医療専門職)に日本工学院専門学校の講師 1名を加え計34名と久方振りに30名を越す盛況となりました。

東天城クリニック(鹿児島県徳之島町)の田川豊秋院長による開会の挨拶でコース初日がスタート。災害医療や病院防災、感染症対策、予防接種の講義を受けた後、昼食を自分で作る自炊訓練も行われた。午後からは実技訓練が行われ、トリアージ(重症度に応じた患者さんの搬送振り分け)、巡回診療、通信機器操作を学んだ。トリアージでは健康友の会から10名、近隣の植草学園大学の学生ボランティア16名等計30名が被災患者役を迫真の演技力で御協力を頂いた。

2日目はグループに分かれて被災地への出動準備や机上訓練などが行われ、最後の記者会見訓練では講師から受講生に容赦のない質問が浴びせられた。

徳之島徳洲会病院(鹿児島県)から参加した勇利幸事務長は「事務職でも災害医療について勉強し、少しでも病院の役にたてば」と話している。

原野和芳TMAT監事(四街道徳洲会病院長)は次のように語った。「ハイチとチリへの先遣隊、本隊派遣、そして中国への先遣隊派遣と続いたので今回は参加申し込みが殺到しました。これからの若い世代の為に学ぶ、あるいは活動に参加する機会をつくることはこれまで機会を与えられてきた私たちチューターの義務です。ベーシックがTCLS(徳洲会2次救命法)コースのようになるにはまだ時間がかかると思いますが、防災や災害救護は日常業務の延長線上にあるもの、またTMATの派遣条件として本コースの受講が必須となっているので多くの方々に受講していただければと思っています。6月以降は山形、福岡、宇和島(愛媛県)、榛原(静岡県)、出雲(島根県)の各徳洲会グループ病院で開催予定です。皆さんの参加をお待ちしています。」

(文責) TMAT事務局 猪俣 森太郎