1999年9月27日月曜日
各メディア関係各位
921台湾大震災に対する災害医療協力の報告

医療法人 徳洲会 東京本部内
災害医療協力隊(TDMAT)本部
鈴木隆夫 代表
事務局:中村燈喜、橋爪慶人
tdmat@tokushukai.or.jp
voice: 03-3592-1921
fax: 03-3580-4960

1999年9月21日未明に発生した台湾での大地震に対し、徳洲会グループは阪神大震災での災害医療協力の経験をふまえ、 現地の林口長庚記念医院(3500床、医師350人)の依頼も受け、災害医療援助活動を行っておりますが、 遅ればせながら現在までの経過をまとめたものをご報告させていただきます。

すでに1999年9月23日14:00羽田発中華航空便で医師3名とコーディネーター1名を先遣隊として派遣し、17:30(現地時間) 台北近郊の林口にあるの長庚記念医院に入りました。この病院はすでに被災地に災害援助として24時間交代で医師スタッフを派遣 しています。

この先遣隊は翌日早朝より被災地に入り、医療活動を開始し、その報告を受け、24日1次派遣11名(中華航空101便)、 2次派遣15名(中華航空17便)を派遣し、現在、徳洲会から合計31名が被災地で活動しております。

実質的活動は24日より長庚病院がベース基地としている台中県東勢の東勢国民中学校で始めました。26日現在、 校庭にテント村を設営し、ここを基地にして、5班編制にわけ、第5班はベース基地で被災地診療所の医療活動と連絡、 第4班は20カ所の避難所を巡回し、特に東勢国民小学校避難所で診療活動、第3班は今後仮設住宅が建つ旧陸軍814病院跡 地に新しい救護所の設営作業。第2班は東勢の郊外の石城小学校で100人近くの診療活動を行い、第1班は震源地近くの南 投県埔里鎮西寧道に入り、近くの中台禅寺のボランティアとともに200人を越える診療活動を行いました。

この東勢地区は地震発生後24時間以上救助や医療が無く、ライフラインが全く途絶えており、あまり報道されておりま せんでしたが、不確かではありますが、台湾全体での死者の3割がこの付近で発生したという報告を受けました。現在、 飲み水や食糧は充分供給されており電気も少しずつ再開通しておりますが、余震による倒壊、二次災害を恐れ住民の5% 程しか自宅には戻っておらず、今後、避難所に被災者が増加することが予想されています。徳洲会災害医療協力隊(TDM AT)は、長庚病院に協力し、この地域の避難所を中心に災害医療協力を行っていく方針です。

本日27日は第1班は林口に帰還し、1日offをとった後、明日28日現地時間5:00amに直接埔里に向け出発し、到着次第現 地で診療活動を始める予定です。

以上のようにご報告いたしますので、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

インターネットでのリアルタイム情報は
http://www.tokushukai.or.jp/syakai_kouken/calamity/result/international/taiwan/index.html