先遣隊と第一陣の行動経過

1月17日

7:00 先遣隊はハイチ国境付近ヒマニよりサントドミンゴへ出発
19:00 第一陣はニューヨーク(経由)で出発
コンチネンタル航空のご協力によりスムーズな乗り換えが出来た。

1月18日

1:20 第一陣がドミニカ共和国のサントドミンゴ空港に到着
先遣隊と合流しヒマニに向かって出発
6:00 ヒマニまで約一時間のドゥベルゲに到着し荷物整理と休息をとる
9:00 カウンターパートとなるヒマニのメレンシアーノ病院へ出発
10:00 メレンシアーノ病院院長の情報でブエンサンマリカーノ病院へ移動。
11:00 診療開始。主に搬送トリアージを依頼され担当したが、混乱により様々な要求に対応するのに手一杯であった。
14:00 診療終了。
開放骨折術後、四肢切断術後、臀部挫滅症に対するデブリートメント、大腿骨骨折に対する固定等計20名の患者を診療
16:30 ドゥベルゲに戻りミーティング、物資の確認、夜間診療の準備を行う
19:00 田川隊長、當麻医師、瀬戸看護師、中村看護師が夜間診療にむけサンマリカーノ病院に出発。

1月19日

1:00 手術担当スタッフから要請を受け、田川医師、當麻医師、中村看護師が手術を1例担当
(手術症例:23歳女性 腹膜炎、骨盤骨折に対する手術)

活動場所の選択経緯
先遣隊は国境付近のドミニカ共和国エマニにあるメレンシアーノ病院をカウンターパートとして交渉していた。 そこで第一陣と共にメレンシアーノ病院に行ったが、そこでは既に治療の処置を受けた患者様が大半を占めている状況であった。 メレンシアーノ病院の院長の助言により、メレンシアーノ病院より約4キロハイチ国境に近いドミニカ共和国内ブエンサンマリカーノ病院へ移動した。

サンマリカーノ病院はハイチの人が3年ほど前に建設した病院で、国境の税関に一番近い病院である。そこでは処置・治療を受けていない患者様が約200名みられ、そのほとんどは国境を超え搬送された患者である。

活動場所であるブエンサンマリカーノ病院の状況
アメリカ・メキシコ・スペイン・プエルトリコの医療チームが同じ敷地内で活動を共に行っている。
トリアージする医療者、処置をする看護師、治療を行う医師が混在した状態で医療活動を行っている。アメリカのIMA(International Medical Alliance)は疲労困憊しTMATチームへ夜間、病院敷地内での医療活動が出来ないか打診してきた。病院には手術室も5部屋あり手術も行っている様子である。また、キューバのヘリコプターが2機待機し、トリアージの状況により搬送もしている様子。

看護師・医師・薬剤師など常時人材不足であり、医療物資は各国が互いに必要なものを融通しあっているが、十分な量の医薬品が届いていない状況である。
現地時間1月18日13:00でもトラックに十数名の患者が乗り、ハイチ国境を越えて病院へと運ばれてきている。

本部事務局原野 和芳(四街道徳洲会病院 院長 NPO法人TMAT監事 TMATベーシックコースディレクター)
佐藤 晴彦(中部徳洲会病院 薬剤師 TMATベーシックコースチューター)
野口 幸洋(四街道徳洲会病院 管理栄養士 TMATベーシックコースチューター)

(文責 野口 幸洋)