2026 年 8 月 10 日 21:00
第13報
■ 災害概要
7月28日に発生した「令和8年熊本地震」(M7.1、最大震度7)に対し、TMATは熊本県八代市にて緊急医療支援を継続している。八代トヨオカ地建アリーナを拠点に、国立病院機構(NHO)、熊本南病院、JRAT、DWAT、DPAT、保健師、DMAT、薬剤師会、行政等と連携し、避難者の健康管理、感染症対策、メンタルケア、避難環境の改善を進めている。避難生活の長期化に伴い、体調不良や心理的負担への対応に加え、避難者の入退所状況を把握する運営体制の整備が重要となっている。現チームは本日で活動を終了し、第3陣への引き継ぎ準備を進めている。
■ 行動経過・活動実績(2026年08月09日夜〜08月10日)
【夜間・早朝対応(2:30~8:45)】
当直メンバー:松本看護師、岩切理学療法士
2:30 嘔吐、腰痛等の体調不良を訴える避難者2名に対応した。問診・状態確認中に症状の改善を認めたため経過観察とし、翌朝の救護所受診を案内した。
7:00 小アリーナを中心に要配慮者の状態確認・声かけを行い、必要な支援を実施した。
【朝ミーティング・日中活動(8:00~12:00)】
8:00~8:45 支援隊到着後、場内環境整備を実施し、TMAT 朝ミーティングにて当日の活動方針、感染症対策、避難者支援および各支援チームとの連携事項を確認した。
9:00 熊本南病院・NHOスタッフと合同で、アリーナ、2階フロア、別館の避難者を対象に体調チェックを開始した。
9:30 アリーナ全体ミーティングに参加し、避難者配置、感染症対策、環境整備等について情報共有を行った。
10:00 診療・処置体制の拡充に向け、処置室の増床および環境整備を実施した。
10:20 心理的支援を要する避難者についてDPATへ相談するとともに、避難所内を巡回し、服薬状況や体調の確認を行った。
10:30 ロビーで生活していた避難者2名の移動支援を実施し、避難環境の改善を図った。
10:45~11:00 保健師チーム、DMATと順次協議し、避難所の健康課題、支援ニーズおよび今後の連携体制について確認した。
【午後帯:巡回・感染対策・環境整備(13:00~19:10)】
14:00~14:30 フロア清掃の準備を行い、八代市、長崎支援チーム、避難者、TMATが協力して1階フロアの合同清掃を実施した。清掃後、1階通路等で生活していた避難者のアリーナ内への移動が進み、居住環境の改善につながった。
15:00 避難者を対象にラジオ体操を実施した。継続的な運動機会の確保に加え、避難者同士の交流にもつながる取り組みとなった。あわせてアリーナ内のパーテーションを追加設営した。
15:30 アリーナ内の体調チェック・巡回を実施した。不眠等の訴えがある避難者についてDPATへ相談し、傾聴・対話の機会を調整した。
15:30 感染症対策として嘔吐物処理用のスピルキットを作成・配備し、行政職員等へ使用方法を説明した。
16:00 アリーナ全体ミーティングに参加し、環境整備、感染症対策、避難者配置等について情報共有を行った。
17:00 髙力医師、岩切理学療法士が避難所対策ミーティングに参加し、当日の活動状況と今後の課題を共有した。
18:00~18:30 避難所内の配置・レイアウトマップを更新し、TMAT 夕方ミーティングにて診療、巡回、感染症、薬剤、福祉・リハビリ支援等の情報を集約した。
19:00 隊員間で活動を振り返り、課題および第3陣への申し送り事項を確認した。
■ 活動実績・重点事項まとめ(08月10日)
【環境整備】 多機関・避難者との合同清掃、処置室増床、パーテーション追加、避難所マップ更新等を実施し、居住・診療環境の改善を進めた。
【健康・感染症対策】 合同体調チェックと巡回を継続し、発熱、嘔気、便秘等の体調不良の早期把握に努めた。嘔吐物処理用スピルキットを配備し、行政職員等への取り扱い説明を行った。
【メンタルケア・多職種連携】 不眠や心理的負担を抱える避難者についてDPATへつなぎ、熊本南病院、NHO、保健師、DMAT、JRAT、DWAT、薬剤師会等との連携を継続した。
【避難所運営】 新規受け入れや移動に伴う配置調整を継続し、個別ニーズに配慮しながら、避難所全体の公平性・安全性を踏まえた運用と入所時オリエンテーションの標準化が必要であることを共有した。
【第3陣への引き継ぎ】 本日で現チームの活動を終了し、明日より第3陣への順次引き継ぎを開始する。特に、入所・退所・入院等の避難者の動きを把握する管理方法と、市役所職員との情報共有フローの整理を最優先事項として申し送る。
■ 今後の予定
感染症対策と巡回・体調チェックを継続し、有症状者の早期把握、手指衛生・マスク着用、環境消毒等を徹底する。陽性者発生時は対策本部および八代市へ速やかに報告・連携する。心理的支援が必要な避難者についてはDPAT等と連携し、継続的なフォローを行う。また、寝具・手すり・靴脱ぎエリア等の生活環境整備、薬剤管理、リハビリ支援を継続する。
明日(8月11日)は第3陣12名が到着し第2陣との引き継ぎを行う予定。
第3陣への引き継ぎでは、避難者管理・入所時オリエンテーション・個人情報管理の標準化を進めるとともに、地域医療機関や薬局のお盆期間中の診療・開局状況、JMAT・日本赤十字社等との支援体制調整、ボランティア・児童支援・各種相談事業の予定を共有し、避難生活の長期化を見据えた支援体制の維持・調整を図る。

事務局担当
野口 幸洋(NPO 法人 TMAT 事務局長/一般社団法人徳洲会東京本部)
阪木 志帆(NPO 法人 TMAT/一般社団法人徳洲会東京本部)
浅野 京香(NPO 法人 TMAT/医療法人徳洲会徳之島徳洲会病院)
文責 事務局 野口 幸洋





