4月2日(土)

各地区の診療報告

【南三陸地区】
ベイサイドアリーナでの診療 総患者数 134名 男性58名、女性76名 内科121名、外科13名
ノロウィルスが簡易キットで2例陽性であった。

下痢症の患者は増加しているがノロウィルスの簡易判定キットも入手困難となっている。
ノロウィルス感染対策の一環として車中泊をしている被災者に次亜塩素酸消毒剤・パンフレットの配布を行った。本日は巡回診療はなし。

マリンパルで花粉症3名の報告あり処方のみ行った。
西戸で紹介状作成、処方のみ行った。

リハビリ部会は現地で失われた歩行器、シルバーカーのニーズを調査。明日保健所と相談し対策を協議予定。体操は3名のみの参加であった。

現地に元々いた薬剤師は4名。彼らが明後日からTMATと協同して巡回診療に参加予定。

新しい動きとして志津川中学校での日当直を開始した。本日は高木先生と大石看護師が入っている。
同所では花粉症と喘息などの患者がいる様子。
自閉症やてんかんの小児が5~6名いることを把握。長期的なメンタルケアの必要を感じた。今後この状況を千葉西小児科チームに伝えたいとのこと。
今後の継続活動のため、巡回診療マニュアルを作成中。
南三陸地区では報道にあるように1000名規模の被災者の移動が始まっているが、本日はベイサイドアリーナからは移動する方はいなかった。

【階上地区】
階上中学校で活動中チームは同仮設診療所での活動を昨日で終了し、本日9:00撤収作業を終了、仙台本部に向けて出発した。

撤収理由としては

(1) 地元医療機関(気仙沼市立病院、クリニック)が機能し始め、引き継ぎが可能になった。
(2) 避難されていた被災者の数が減少し、診療数も大幅に減少した。
(3) 避難所となっていた中学校の学校機能再開に伴い、同校の避難所が閉鎖することとなった。

階上中学校仮設診療所は3月15日に開設、昨日まで19日間の活動を行い述べ1214名(周辺巡回診療含む)の診療を行った。

「ご支援ご協力していただいた皆様、また現地で活動された皆様、誠にありがとうございました。引き続き、本吉病院、南三陸町、仙台病院での活動が継続しておりますのでご支援ご協力お願いいたします。」

【本吉地区】
本日は日曜のため、本吉病院はすべて時間外扱い。 患者総数 10名 男性4名、女性6名 すべて内科
14時に春圃苑に往診 8名の患者を診察 男性2名、女性6名 すべて内科 処方箋枚数は6枚であったが、調剤薬局休日のため 3名にTMATの薬剤を処方

本吉病院は依然水道が復旧しておらず、隊員は入浴できていない。
被災者には自衛隊による入浴サービスが入っている。

【その他】
現地対策本部は仙台市内の商工会議所に移転したが、そこでのミーティングはこれまで通り朝6:30に開始される。
現地対策本部にまだ固定電話がなく、E-mailと携帯のみの連絡であるが不都合は生じていない。
ハーバード大学からの医療スタッフの長期継続支援オファーがあった。

南三陸地区の避難所より移動が始まり本日は500名が移動。
今後は避難所を中心とした支援から仙台徳洲会病院の支援への比重が高まることになると思われる。

本吉チーム、春圃苑での巡回診療

本吉チーム、春圃苑での巡回診療

ご支援のほど、お願いいたします!!

TMATの活動は、企業・団体・個人の皆様にTMATの会員として資金協力をしていただく事で支えられています。ご協力いただける方は下記URLをご覧下さい。

https://www.tmat.or.jp/how_to_cooperate/membership/

(文責:猪俣 森太郎)