熊本地震
TMAT災害医療活動報告
平成28年4月15日 17:00
第2報
4月15日
7:00頃
先遣隊として派遣された6名は、益城町役場にて他の医療チームと情報交換を行い待機していたが、日が昇り始め頃から外傷患者(軽傷)が訪れるようになった。
8:30頃
先遣隊は59歳女性と8歳女児に対して外傷処置を実施した。数名の 患者が訪れていたが、複数のDMATチームも待機しているため分担をして診療を行った。
9:15頃
対策本部より、上益城郡にある「矢部広域病院」の状況調査を依頼され、同病院に向かった。
10:00頃
「矢部広域病院」に到着。断水はあるものの他のライフラインは確保されており、透析を含めた診療は維持できていた。緊急の支援の必要はないと判断し、益城町役場対策本部へ戻ることとなった。
なお、坂元医師のみ熊本を離れ福岡へ戻った(6 時頃)。以降、鈴木医師が隊長として活動している。
11:30頃
「矢部広域病院」の状況調査より益城町役場に戻った先遣隊5 名は同所に参集している医療チーム、災害対策本部と情報交換を行なったのち、今後の活動について検討を行った。
- 現在、九州各地からのDMAT69チーム(約 350 名)が参集しており、熊本県よりチーム派遣の自粛要請が出されている。(集合場所となっている熊本赤十字病院では、待機しているチームが多数いる)
- 緊急性の高い患者は少なく、医療ニーズは減少している。
- 周辺地域の状況調査からも、被害は局所的(益城町)である。
- 救急を受け入れるべく地元の医療機関は十分に機能している。
以上の理由から、NPO法人TMATとしての追加派遣は行わず、先遣隊の活動を持って終了することを決定。
なお、福岡徳洲会病院チームは福岡県からの県DMATの指定を受けており、同日午前1時頃県DMATとしての派遣要請も出されています。しかしながら、多 くのDMATチームが参集しており、医療チームの供給過多状態になっていることから、福岡県DMATとしても撤収することとなりました。
15:00頃
福岡徳洲会病院チームメンバー5 名が無事に同院に帰着。
これをもって、熊本地震TMAT緊急医療支援活動を終了いたします。ご支援ご協力誠にありがとうございました。
事務局担当
野口 幸洋 (NPO法人TMAT / 一般社団法人徳洲会東京本部)
(文責 事務局 野口 幸洋)