西日本豪雨災害
TMAT災害医療活動報告

平成 30 年 7 月 13 日 22:00

第5報

7 月 12 日
【岡山県】
7:30 頃
第 1 陣 5 名と栁澤看護師(先遣隊)は倉敷市保健所に向けて岡山市内を出発。高力医師と石崎看護師は岡田小学校避難所にて夜勤対応。なお、本日は広報担当の柄沢氏(徳洲新聞)が同行する。

9:00 頃
倉敷市保健所の医療ミーティング(KuraDRO)に鈴木医師と栁澤看護師が出席。本日も TMAT は岡田小学校避難所を担当することが決定。なお、岡山日赤チームと大阪日赤チーム(2 隊)と合同での活動となる。なお、大阪日赤チーム1隊は同避難所外に仮設診療所の設置が可能か調査するとのこと。本部からの連絡事項として、本日より避難所には段ボールベッドが入る予定である、避難所の救急搬送は AMAT が担当する、避難所での高リスク避難者についてはレスパイト入院適応と考え対応する(100床程度可能)等が伝えられた。

11:00 頃
診療開始。夜勤対応をした高力医師より、夕方から夜にかけて多くの患者が来たことと、深夜も数人を対応したことが伝えられる。
なお、先遣隊の栁澤看護師はこの日の昼を持って活動を終了し、撤収する。

18:00 頃
高力医師が地元NHK の取材を受ける(岡山ローカルニュースに出演)。また、鈴木医師は読売新聞からの取材を受けた。

19:00 頃
診療終了。0 時~11 時までは内科 33 名外科 11 名合計 44 名。11 時
~19 時までに内科 16 名外科 6 名合計 22 名。同日の合計診療数は 66 名であった。内科系は内服処方希望が多く、上気道症状が最も多い。喘息発作も数名あり。外科系は挫創と接触性皮膚炎(靴擦れ)が多数。 なお、昨日問題となっていたエアコン設置がされていない部屋(教
室)に関しては、本日移動型空調機が設置された。また、ポータブル

トイレとパーテーションが入ったため、TMAT 武智ロジが設置準備を行い、明日日赤チームと一緒に設置していく予定。
そのほか、同避難所に避難している方の状況(正確な人数、だれがどこにいるか、男女比年齢層、高リスク者把握等)が十分に把握されていないことが問題となっており、今夜から、全避難者に「避難所利用者登録票」を配布、回収を行うこととなった。
岡田小学校避難所に医療チームによる診療を行っていることが周知され、同避難所に避難されている方以外(周辺避難所の方)も、仮設診療所を訪問してくようになった。真備地区は地域の医療機関までの遠いことに加え、交通事情が受診を困難している。しばらくは避難所での医療支援の必要性があるとのことであった。

本日は第 1 陣浅野看護師が岡山大看護師と合同で夜勤と担当。夜間の避難所巡回や車中泊避難者の DVT 対策等を行う予定。

なお、15 日以降看護協会の災害支援ナースが同避難所に入り夜勤業務を引き継ぐ予定。

21:00 頃
岡山市内に到着。本日の活動。

※10 日から鹿児島徳洲会病院 DMAT として岡山県庁医療調整本部に入っている和田調整員が本日から、倉敷市医療ミーティング(KuraDRO)に参加。TMAT が夜間診療ニーズを把握し対応していることが本日の夕方のミーティングで議題となり、今後の支援方針に役立っているとのことが伝えられた。

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第 1 陣が早速診療を担当

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岡田小学校避難所は診療ブース

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NHK の取材を受ける高力医師

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先遣隊と第 1 陣が合流

事務局担当
野口 幸洋 (NPO法人TMAT/ 一般社団法人徳洲会東京本部)

(文責 事務局 野口 幸洋)
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