西日本豪雨災害
TMAT災害医療活動報告

平成 30 年 7 月 15 日 22:00

第7報

7 月 15 日
【岡山県】
6:00 頃
夜間帯は油江看護師が担当。昨夜は眠れない方、頭痛など不定愁訴的な方々深夜帯に 3 名ほど来られ傾聴して帰られた。被災したことや今後の不安を話される方、共同生活やうちに帰れないストレスなどが多い。また片付けなどによる軽傷の怪我、また腫脹(化膿)のガーゼ交換希望の方が数名来られましたが、ガーゼ交換して受診を勧めた。消灯される前の 21 時から 22 時頃に巡回訪問を実施。巡回訪問で声をかけたことで、認知症の進んでいる家族から相談を受け、チーム内で共有した。(同避難所内に TMAT から行政に働きかけ、福祉避難所を開設予定)また、車中泊がいないかなどの巡回も行い、弾性ストッキング配布を実施した。

8:00 頃
岡田小学校避難所にて活動開始。昨晩から、同避難所横の岡田幼稚園を滞在拠点としている。移動がなくなるため、十分な休息がとれている。なお、第 1 陣メンバーの体調は良好。

9:00 頃
倉敷市医療ミーティング(KuraDRO)に浅野看護師が出席。昨日、真備地区だけで 30 件の救急搬送があったとのことで、その対策の徹底が周知された。本日岡田小学校避難所は TMAT と京都日赤チーム。日勤を TMAT、夜診を日赤チームが実施する方向で調整。

17:00 頃
本日の活動終了。8 時から 17 時まで保健室で診療した。内科系 26 名、外科系 40 名、合計 66 名。内科系は定期薬処方、気道症状が多い。ボランティア活動で真備町に来られている人の熱中症も複数人見られた。外科系は本日も軽微な外傷が多いが、片付け作業に伴う感染の合併が増えている。倉敷市医療調整本部(KuraDRO)に皮膚科医師の往診と、破傷風対策の薬剤供給を依頼した。

避難所内では 11 日から TMAT、保健師、JWAT(保健福祉)、JRAT(リハビリ)、災害看護協会、社協のチームを組んだ多職種連携チームで巡回している。TMAT が主導して 1 日 2 回のチームミーティングも行なっている。本日は避難者の口腔ケア、内服管理チェック、排便コントロールの確認などを中心に巡回。チームの呼びかけに応じて、本日より管理栄養士、歯科衛生士も活動に参加した。

避難所では段ボールを利用した間仕切り、段ボールベットの設置が進んでいる。

同時に福祉介護室(介護者用の福祉避難所)の設置に向けて調整を行なっている。同地区には 33 か所の福祉避難所が設置されているが、そこに入れていない避難者が岡田小学校にもいるため、同避難所内の1 部屋を介護者用避難所として設置準備をしており、明日から正式に運用が開始される予定。ただし、先行して数名が本日より入所している。市職員とともに TMAT 看護師石崎が調整役を担った。

また、避難所内のラーメンの汁などのゴミ箱に蓋が無いことが衛生上の問題があり、避難所の小学生と一緒にゴミ箱の蓋作りを行った。

第一陣は本日も避難所横の幼稚園に滞在し、明朝8時までには活動を開始する予定。また明日は第 2 陣が合流し引き継ぎを行う。

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行政と連携し夜間巡回も実施

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日赤チームと常に連携

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段ボールベッドが本格的に設置

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避難している子供たちと、ごみ箱の蓋作り

事務局担当
野口 幸洋 (NPO法人TMAT/ 一般社団法人徳洲会東京本部)

(文責 事務局 野口 幸洋)
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