西日本豪雨災害
TMAT災害医療活動報告

平成 30 年 7 月 17 日 24:00

第9報

7 月 17 日
【岡山県】
7:30 頃
岡田小学校内でのミーティングに浦部医師参加。避難所内の福祉関係についての協議が行われる。

8:30 頃
診療開始。

9:00 頃
第 2 陣の坂元医師、浦部医師、奥村看護師、村上看護師、山田救命士(ロジ担当)が岡山駅を出発。なお、移動は神戸徳洲会病院ご協力のもと同院の救急車両を使用する(山田救命士が運転)

10:00~13:00 頃
浦部医師と看護師 2 名で岡田小学校避難所の北館、南館、体育館、歴史館(避難所となっている施設)の巡回診療を行った。巡回診療には日赤の医師と看護師長が同行。北館の気管切開をした方から便通が良くないとの訴えあり。水分補給を促し、OS-1 の配布等を行った。また認知症の妻を持つ夫より、徘徊するから夫ひとりでは散歩もさせられないと訴えがあり JRAT(災害時リハビリチーム)に繋いだ。巡回診療中に保健師より避難所で辛そうに見える方がいるとの情報あり訪問。体温上昇は 37.0℃とさほどなかったが、倦怠感強く冷感があったが、保健室へは歩いて行けたため、保健室(仮設診療所)で点滴施行。他、抗凝固薬を服用しているが薬が切れそうな方への対応を行った。現在も。日中は自宅の掃除などのため避難所の人は少ない。

15:00 頃
避難所内でのミーティング(保健師、市役所職員、日赤チーム、DWAT、TMAT)に参加し、手指衛生についての助言、ボランティアの休息場所の設置、心のケアチームの導入の必要性などの検討を行った。また深夜に入り車中泊の避難者がいる情報もあり、夜勤チームによる確認を行うこととした。

16:00 頃
夜診を担当する京都日赤チームが到着し、診療を引き継いだ。本日TMAT は仮設診療所、巡回診療あわせて外科 24 内科 21 の診療を行った。受診者にはボランティア作業中の外傷が多くみられた。また、車で小学校に来校し定期処方を希望する方が多くなってきたため、近医を受診するように勧めるケースも多くなった。

20:00~22:00 頃
昼間は自宅へ戻られている方が多いため、夜間に巡回を実施。日中と比較し、若い世代を中心に大幅に人数が増えていたが、21 時を過ぎた時点でも不在の方も目立っていた。医療福祉ミーティングでリストアップされていた方の評価と経過観察、ペット同伴の家族への部屋移動についての交渉などを中心に巡回した。皮膚炎や結膜炎、痛風発作など 4 名の診察と処方を行なった。車中泊の巡回も行い、弾性ストッキングを配布した。共同通信の記者が巡回に同行した。また、皮膚炎の処方を希望される方が保健室(仮設診療所)を受診され、夜勤看護師より診察依頼があったため浦部医師が対応した。消灯時間以降の巡回は夜勤看護師へ引き継ぎを行った。その後、日中の活動と夜間巡回で得られた情報をもとに、石崎看護師が行政の役員とミーティングを行った。

また、学習教室で勉強している子供たちの自主学習時間に、TMAT の提案で段ボール看板作りを実施した。岡田小学校の教員方の主導の元、TMAT 隊員も参加。手洗い看板とペットを飼っている部屋表記の看板を作成した。看板は明日子供たちと張り出す予定。

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行政や他団体とのミーティング。情報共有を密な連携が重要

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診療は第 2 陣に引き継がれた

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子供たちと看板作り

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診療の合間はトイレ掃除

事務局担当
野口 幸洋 (NPO法人TMAT/ 一般社団法人徳洲会東京本部)

(文責 事務局 野口 幸洋)
【西日本豪雨災害】活動報告第9報PDF