2019年台風19号被害 TMAT災害医療活動報告

令和元年 10 月 19 日 23:30

第 7 報

10 月 19 日
【長野県・長野市】
本日も、北部スポーツレクリエーションパーク避難所対応チームと、巡回対応チームとに分かれて活動。
北部スポーツレクリエーションパーク避難所では、段ボールベッド利用の有用性について住民に再度説明し、段ボールベッドを使用していなかった避難者への設置を行った。また、子供の一時託児支援をする団体が来ており、多くの子供たちが避難所には来ている。託児支援団体の代表からは TMAT が常駐していると聞いたのでこちらで運用を開始した、とのお言葉をいただいた。

本日は朝夕の定例の保健所ミーティング以外に、11:30 から保健所と医療チームでのミーティングが開かれ、今まで検討しきれなかった課題や今後の活動方針について協議を行った。TMAT に対しては、17 日夜で北スポレク避難所の夜間対応を中止していたが、避難所からの強い要望があったため本日より再開してほしいとの打診があった。また、保健所は当初は 20 日頃を目途に医療チーム支援の収束を検討していたが、来週いっぱいの支援についても検討してほしいとの打診があった。
以上のことから、TMAT 本部による支援期間について検討。10 月 27 日(日)まで派遣を延長することを決定。21 日(月)出発で第 2 陣を派遣することとした。なお、現在は保健衛生活動のニーズがメインのため、第 2 陣は看護師中心のチームとする予定。

巡回チームは、土足状態で汚れが強く感染管理対策がずさんであった避難所の大掃除を行ない感染対策の物品設置や啓蒙・指導の活動の実施。また、保健師と一緒に避難者へ介入をおこない問題がありそうな方のプロファイルとその対策を行った。

本日は時田医師が夜間対応のため、当直業務を行う。

●本日の活動メンバー
時田 裕介 医師 (湘南鎌倉総合病院)
宮國 聡 看護師 (湘南鎌倉総合病院)
知屋城 優輝 看護師 (湘南鎌倉総合病院)
古澤 ひかり 薬剤師 (湘南鎌倉総合病院)
河野 智晴 ロジ (湘南鎌倉総合病院)
田中 文 看護師 (松原徳洲会病院)
西添 航太 救急救命士 (神戸徳洲会病院)

【宮城県・丸森町】
本日も丸森小学校避難所で活動を開始。丸森町役場に臨時救護所とモバイルファーマシーが設置され、運用されている。なお、台風 19 号で被災された住民の医療費は自己負担分も窓口で請求されないことが決定した。
午前中、髙力俊策医師(湘南藤沢徳洲会病院副院長/TMAT 理事)が現地を訪問。避難所の状況を確認後、2 名の患者の診療を行った。その他、浦部医師が 4 名の避難者の診療を実施した。そのうち、縫合後の感染徴候がある患者がいたため、丸森町役場の臨時救護所の受診調整を行い、受診後のフォローも行った。

その他避難所内の環境衛生活動や、暖房対策について支援を実施した。

宮城県の支援体制について、すでに県庁本部は撤収、仙南保健所調整本部は 20日で撤収、その後は丸森町役場に本部が設置される予定である。

TMAT の活動期間についても協議。丸森小学校避難所には、日中保健師チームが活動開始され、夜間は災害支援ナースが対応している。臨時救護所、モバイルファーマシーで医療的対応が可能で、地元の医療機関も再開、もしくは再開見込みとなっている。
以上のことから、丸森小学校避難所での支援は 10 月 23 日(水)をもって終了すること決定した。

●本日の活動メンバー
浦部 優子 医師
奥野 明 看護師(羽生総合病院)
菊池 圭子 看護師(羽生総合病院)
古森 喬 看護師 (福岡徳洲会病院)
阿波加 莉沙 看護師 (名古屋徳洲会総合病院)
鈴木 咲穂 看護師 (四街道徳洲会病院)
篠原 裕 薬剤師(武蔵野徳洲会病院)

●現地視察
髙力 俊策 医師(TMAT 理事/湘南藤沢徳洲会病院)
西村 浩一 看護師(松原徳洲会病院)
浅野 昌子 看護師(成田富里徳洲会病院)

事務局担当
野口 幸洋 (NPO 法人 TMAT / 一般社団法人徳洲会東京本部)
阪木 志帆 (NPO 法人 TMAT / 一般社団法人徳洲会東京本部)

(文責 事務局 野口 幸洋)
【2019年台風19号被害】活動報告第7報PDF