2020年九州南部豪雨(熊本県)
TMAT災害医療活動報告 第12報

2020 年 7 月 16 日 23:00

第12報

7月15日
宿直担当:小坂 夜間活動報告

16:00
第一体育館 てんかんが既往にある患者の処方相談。多良木調剤薬局に手配する。遅くとも今週末には配達してもらえるとのこと。

16:30
役場職員より発熱者への対応を依頼される。個人防護具着用でフィジカルチェック。発熱なし (36.7 )。

16:45
新規入所対応 (2 名) 車中泊希望の為 DVT 予防の指導が必要。一旦、第一体育館入所してもらい、 DVT に関わる問診聴取 チェックリストに準ずる。 DVT 予防の説明。弾性ストッキング配布。

18:00
新規入所者対応 (3 名)。認知症がある為、支援・介助が必要。独語にて部屋の調整を行う。家族(娘) に対して転倒・転落リスクについて説明し排泄時などは付き添いを依頼した。家族(娘)の疲労が伺えるため、家族に対しての支援も必要と見受けられる。

19:00
避難所内の巡回実施。

21:00
新規避難所入所者対応 (4 名)

夜間は巡回を2時間置きに避難所内と駐車場の巡回を実施。特に異常は見られなかった。

8:30
佐藤看護師、古森看護師に申し送り 。本部職員に重要事項を申し送り。保健所チームに夜間状況を申し送り。

9:00
佐藤看護師、古森看護師、小坂看護師が避難所内ミーティング参加。

10:00
宿直勤務終了

7月16日
8:00
ホテル出発

8:30
海老澤調整員が医療調整会議に参加。現地方々での避難所支援が回っていることを鑑みて、17 日(金)で撤退することを説明。

9:00
佐藤看護師、古森看護師、小坂看護師が避難所での朝のミーティングに参加。当直の申し送り、今日の活動内容の説明を行う。

9:30
佐藤看護師、古森看護師は、DHEATと共に、約220 名いる避難者の住民調査、健康台帳づくりのため、ヒアリングを行う(ローラー作戦)。海老澤調整員はヒアリング内容をデータ化する。

10:30
避難所内ミーティングでは食堂のソーシャルディスタンスを設ける、第一、第二体育館のリーダーを決める等を実施。

11:00
保健師と合同で第一体育館避難者の把握を再度確認の為個票と検討調査名簿の記載を行った。佐藤看護師15 名、古森看護師は12 名の対応を行った。

15:30
佐藤看護師、古森看護師が午後の避難所でのミーティングに参加。 TMAT 撤退後の医療相談について説明をする。夜間当直時の申し送りをし、17 日(金)で撤退することを表明。その後も引き続き、避難者の方々のヒアリングを行う。その際に、健康相談や薬の問題について避難者へアドバイスをする。

15:50
古森 看護師 は 福岡赤十字スタッフに避難者についての申し送りを実施

17:30
本日の活動を終了する。

18:00
海老澤調整員が夕方の人吉保健所の医療調整会議に参加。多良木高校での、課題は➀今も新規入所者が増えていること(これは車中泊からの切り替え、避難所間での引っ越しがある)。そして、その移動が夕方になるため(日中は片づけ作業などをしているためか)、入所時のメディカルチェックが 18:00~19:00 になること。➁近隣の医療機関が機能しているため、基本は受診し処方等の得る方針であるが、通院手段がない方々も散見する。
かかりつけがある避難者や、診療情報が医療情報ネットワーク上にある避難者、あるいはお薬手帳を所持している避難者は、電話診療で院外処方発行、院外処方箋薬局の方が配達してくれるという仕組みが来週月曜日 から始まるが、上記に該当しない避難者も散見し、さらにその中で通院手段がないという方々もいる。初診で受診される方の交通手段の問題について、調整会議で報告した。

避難者の方へ撤収のご挨拶

避難者の詳細情報を申し送り

野口 幸洋 (NPO 法人 TMAT / 一般社団法人徳洲会東京本部)
阪木 志帆 (NPO 法人 TMAT / 一般社団法人徳洲会東京本部)
文責 事務局 野口 幸洋
【2020九州南部豪雨】活動報告第12報PDF