2026年7月30日  23:00

第2報

■ 災害概要

7月28日に熊本県熊本地方を震源とする地震(M7.1、最大震度7)が発生し、熊本県内を中心に大きな被害が続いている。TMATは先遣隊によるアセスメント(状況調査)および八代トヨオカ地建アリーナ救護所での初期診療を開始したのち、支援体制を順次強化している。7月30日には追加チームを派遣し、八代市・氷川町内の避難所調査や巡回診療、救護所運営を展開している。

■ 行動経過・活動実績(7月30日)

【追加派遣・本隊の合流および現地体制構築】

7月29日

宇治徳洲会病院チーム(本隊宇治チーム)の緊急派遣・合流: 現地先遣隊からの報告を受け、追加派遣チームとして宇治徳洲会病院(京都府)より隊員5名(医師、看護師、コメディカル)の緊急派遣を決定した。同日19:00に現地に向けて京都を出発し、翌30日8:15に活動拠点である八代トヨオカ地建アリーナへ到着。現地先遣隊と合流し、資器材の搬入作業および避難所施設職員への挨拶を経て直ちに活動を開始した。

本隊第1陣の出動・合流: 本格的な災害医療支援の展開に向け、本隊第1陣7名の派遣を決定。四街道TMATメンバーが準備した医療資機材を7月30日に福岡空港へ空輸。本隊第1陣は福岡空港にて集合し、資機材を搬入後車両2台に分乗して現地へ移動した。 15:10に現地先着チームと合流し、被災地の状況や医療ニーズについての情報共有を行ったのち、資器材の搬入および支援活動を開始した。

メンバーは以下の通り

【本隊宇治チーム】

・伊藤 真之介 医師 (宇治徳洲会病院)
・村上 歩紀  看護師(宇治徳洲会病院)
・樺山 未久  看護師(宇治徳洲会病院)
・中嶋 きよと 理学療法士(宇治徳洲会病院)
・森野 輝   臨床工学技士(宇治徳洲会病院)

【本隊第1陣】

・合田 祥悟 医師(札幌東徳洲会病院)
・山本 篤  看護師(岸和田徳洲会病院)
・大浦 敦美 看護師(野崎徳洲会病院)
・池田 美希 看護師(四街道徳洲会病院)
・阪井 健太 看護師(吹田徳洲会病院)
・柳川 拓哉 薬剤師(四街道徳洲会病院)
・関根 龍晟 救急救命士(生駒市立病院)

 

【午前:分隊による調査・診療開始(09:00〜13:30)】

全体ミーティング後、地建アリーナ救護所診療班、太田郷アセスメント班、氷川町アセスメント班の3班に分かれて活動を開始した。

  1. 地建アリーナ救護所診療班(伊藤医師、村上看護師)
    • 9:00より救護所にて診察を開始。午前中約30名の避難者の診察・対応を行った。
  1. 太田郷コミュニティセンター調査・調整班(町田医師、川添看護師、中嶋理学療法士)
    • 9:00に出発し、10:25に太田郷コミュニティセンターへ到着。現地に先着していた医療支援団体と情報交換を実施した。
    • その後、「第1回八代市地域保健医療福祉調整本部会議」へ参加し、現状報告を実施。会議側より、太田郷および氷川町避難所アセスメント依頼を受けた。
  1. 氷川町避難所調査班(和田看護師、樺山看護師、森野CE)
    • 9:00に出発し、まず氷川町役場を訪問して避難所巡回の許可を取得。
    • その後、氷川町公民館、氷川中学校、竜北東小学校の各避難所を巡回・訪問し、アセスメントを実施した。

【午後:カンファレンス・往診・アセスメントシート作成(13:30〜17:00)】

13:30(中間カンファレンス): 各分隊が地建アリーナに再集合し、活動内容および各地域の避難所・インフラ状況について情報共有を行った。

14:25(分隊・再編成による活動):

    • 往診対応: 村上看護師、伊東医師、中嶋理学療法士の3名で、地建アリーナ内で自力移動が困難な避難者への往診を実施。
    • アセスメントシート作成: 森野SE、樺山看護師は地建アリーナのラピッドアセスメントシート作成のため情報収集を実施。(15:10の本隊到着後も継続して実施)
    • 救護所診療: 町田医師、川添看護師、和田看護師の3名が救護所での窓口診療を担当。(15:10の本隊到着後は伊東医師、池田看護師が担当)
    •  

【夕方・夜間:全体カンファレンス・夜間診療および当直対応(17:00〜22:00)】

17:00(全体カンファレンス): 一日の全活動に関するカンファレンスを実施。

地建アリーナの避難所運営・環境上の課題、氷川町の状況、診療体制・今後の調整等を確認した。

19:00(翌日準備・夕診・夜間ニーズ調査): 各担当が翌日以降の活動に向けた各種準備・調査を実施し、宿舎へ向けて出発。合田医師、山本看護師、柳川薬剤師の3名はそのまま避難所に残り、19:00〜22:00に夕方診療(夕診)を実施するとともに、夜間の避難所における医療ニーズ調査および当直対応を行うこととなった。当日の診療傷病者数は往診を含め計56名となり、地震発生時に受傷した創傷や打撲などの外傷疾患が特に多く見られた。

19:30〜22:00(撤収・移動): 当直担当の3名を除く全隊員が19:30に地建アリーナを出発し、22:00に宿舎へ到着し本日の活動を終了とした。

■ 今後の方針について

地建アリーナ救護所での窓口診療・往診・夜間対応を継続するとともに、行政(八代市・氷川町)や保健所、他支援部隊と密に連携し、避難所環境・生活不全改善のサポートを進めてまいります。また、活動体制の確立を進め、地域医療の復旧状況を見極めながら切れ目のない医療支援を提供してまいります。

 

なお、令和8年熊本地震 TMAT支援活動のクラウドファンディングを開始いたしました。ご支援ご協力をお願いいたします。

TMAT 令和8年熊本地震クラウドファンディング

https://congrant.com/project/npotmat/23820

事務局担当

野口 幸洋(NPO法人TMAT事務局長/一般社団法人徳洲会東京本部)

阪木 志帆(NPO法人TMAT/一般社団法人徳洲会東京本部)

文責 事務局 野口 幸洋