2019年台風19号被害 TMAT災害医療活動報告

令和元年 10 月 16 日23:30

第 4 報

10 月 16 日
【長野県被害調査 湘南藤沢チーム・大阪チーム】
8:00 頃
久保看護師と鵜澤ロジは北部スポーツ・レクリエーションパーク(以降、北スポ)へ向かう。佐藤看護師は当直明けの大阪チームと合流して医療調整ミーティングに参加する。

10:30 頃
医療調整ミーティング終了。本日 TMAT へ与えられたミッションは8 か所の避難所アセスメントを行う。佐藤看護師と地元保健師 2 名で巡回を行うこととなり、医療ニーズが高そうな避難者や定期薬が中断している避難者のリストを作成していく。大阪チームは北スポへ戻る。

11:00 頃
佐藤看護師、巡回開始。また、北スポでは健康チェックや環境整備を実施。午後には段ボールベッドが届く予定である。またメディア対応(信州 NHK とフジテレビ)も行った。

13:00 頃
北スポでは定期ミーティングを開催。TMAT からは段ボールベッド設置手順、それに伴い避難者のベッド区分けの提案、避難者リストの作成の依頼や夜間巡回の提案などを行った。

13:00 頃
TMAT が常駐する北部スポーツ・レクリエーションパークの運営スタッフなど中心メンバーに声をかけてカンファレンスを実施。毎日のカンファ実施、土禁エリアの設定、朝のラジオ体操などの提案を行った。また、避難所内のレイアウトについて協議し、TMAT 主導で調整していく方針となった。その後の数時間で土足禁止エリア、救護所、物資の搬入場所を作成した。

14:30 頃
段ボールベッドが到着。自衛隊や役所関連者他地元大学生や赤十字ボランティアなど 50 人程で搬入作成を実施。数時間で約 1000 個のダンボールの組み立てを参加者一丸となって完遂した。

17:00 頃
避難所巡回を終えた佐藤看護師は保健所ミーティングに参加。今後夜間常駐は保健師派遣により行っていく方針となった。地元助産師よりTMAT の活動について評価をいただき常駐を希望してくれた。今後のTMAT の夜間帯活動は行政や活動拠点本部と協議していく。

17:30 頃
久保看護師は本日活動を終了。新幹線にて藤沢へ向けて出発する。佐藤看護師、鵜澤救命士は明日の朝活動を終了する予定。

本日の夕刻、長野県入りする本隊第 1 陣のメンバーが決定した。
〇長野本隊 第 1 陣
時田 裕介 医師 (湘南鎌倉総合病院) ※20 日まで
宮國 聡 看護師 (湘南鎌倉総合病院)
知屋城 優輝 看護師 (湘南鎌倉総合病院)
古澤 ひかり 薬剤師 (湘南鎌倉総合病院)
河野 智晴 ロジ (湘南鎌倉総合病院) ※20 日まで
渡部 圭介 救急救命士(湘南鎌倉総合病院) ※21 日から
田中 文 看護師 (松原徳洲会病院)
西添 航太 救急救命士(神戸徳洲会病院)
計 8 名

長野本隊第 1 陣メンバーは湘南鎌倉総合病院チームと関西チームに分かれて長
野入りをする。尚、渡部ロジは 21 日より現地入りを予定。湘南鎌倉チームは自院の救急車両にて午前中に移動を開始する。両チームとも 17 日午前に TMAT 事務局へ立ち寄り事務局野口より現地状況のブリーフィングを受けてから現地へ向かう予定。

【宮城県・福島県被害調査 羽生チーム】
7:30 頃
羽生チームと仙台徳洲会病院からのメンバー3 名が合流。

8:00 頃
浦部医師、奥野看護師、山内ロジで医療調整ミーティングに参加。昨日までの情報共有や現段階での TMAT は AMDA と共に丸森町の主要避難所となっている、「丸森小学校」を担当することとなった。

10:00 頃
丸森町は土砂が乾いて粉塵が多いため、マスク着用の指示がでる。避難所である丸森小学校は 10/23 に再開を予定している。本日より夜間対応も含めて仙台の保健師チームが介入を予定している。

10:30 頃
丸森小学校避難所に到着。避難所担当職員から状況確認。自身も被災している中、様々なチームに避難所状況の説明を繰り返し行ったため対応についてかなり疲弊した様子がうかがえた。避難所となっている体育館は土足のままの状態であり、環境改善が必要な状態。避難者は高齢者が多く、歩行要介助者の対応について夜間も町職員がつきっきりで対応しており疲弊している。体育館の一角に介助者用のポータブルトイレが 1 個設置されパーテーションで遮られているが衛生面やプライバシー的に問題あり。要介助者を保健室に移動して看護師または保健師常駐のもとでサポート検討。ライフラインについて、電気は復旧したものの、上下水断水しており復旧まで 1 か月程かかると聞いているとのこと。支援物資については丸森役場にて配送され、集中管理をされている。角田市については丸森町ほどの被害はなく、移動手段があれば入浴も洗濯も可能である。

14:00 頃
本日段ボールベッドが設置される予定になっていたが、避難所内の清掃、ゾーニングなどを避難者への説明を行ったうえで実施すべきと判断し、活動拠点本部に報告した上で、明日に段ボールベッドの導入をするよう提案。本日夜に住民に説明をし、消防などの協力を得て段ボールベッドの設置を行う予定とした。

15:30 頃
奥野看護師、菊池看護師が丸森小学校にて TMAT.仙台徳洲会、行政、青森消防、AMDA、合同会議に参加。情報共有と、明日のスケジュール(主に段ボールベッドの設置手順)について打ち合わせをした。

17:00 頃
大河原庁舎でのミーティングに浦部医師、山内ロジが参加。TMAT.AMDA が滞在予定。今後は周辺の巡回アセスメントも依頼したいとのことであった。

20:00 頃
丸森小学校にて、回転性めまいにより体調不良を訴えた緊急患者出たため、浦部医師が対応した。本日は、浦部医師、奥野看護師、菊池看護師の 3 名が避難所に夜間滞在することとなった。

21:30 頃
1 時間程 TMAT、AMDA、仙台市保健師、丸森職員合同ミーティングを実施し、情報共有とスケジュールについて確認した。本日奥野看護師と菊池看護師で避難者全員に声をかけて名前と避難者リストを照合。かなりの相違がありリスト修正した。明日の朝段ボールベッド設置についてのアナウンスを行ってもらい活動を始める。また、メディア対応についての話も議題にあがった。

仙台病院チームが自院に向けて出発する。
仙台病院チームが自院に向けて出発する。

本日の夕刻、宮城県入りする本隊第 1 陣のメンバーが決定した。
〇宮城本隊 第 1 陣
古森 喬 看護師 (福岡徳洲会病院)
阿波加 莉沙 看護師 (名古屋徳洲会総合病院)
鈴木 咲穂 看護師 (四街道徳洲会病院)
篠原 裕 薬剤師 (武蔵野徳洲会病院)
栁澤 修平 看護師 (四街道徳洲会病院)
※18 日まで、コーディネーターとして同行
計 5 名

宮城本隊第 1 陣メンバーは 17 日 12 時にTMAT 事務局へ立ち寄り事務局野口より現地状況のブリーフィングを受けてから現地へ向かう予定。東京よりレンタカーにて現地へと向かう。
また、明日の仙台徳洲会病院からのチームは

〇仙台徳洲会病院チーム
石徹白 佑生子 看護師 (仙台徳洲会病院)
大内 由花 看護師 (仙台徳洲会病院)
清水 和哉 ロジ (仙台徳洲会病院)
加藤 愛 ロジ (仙台徳洲会病院)

段ボールベッド設置の様子(長野市)

定期ミーティングの様子(長野市)

丸森町の様子(丸森町)

避難所での夜ミーティングの様子(丸森町)

事務局担当
野口 幸洋 (NPO 法人 TMAT / 一般社団法人徳洲会東京本部)
阪木 志帆 (NPO 法人 TMAT / 一般社団法人徳洲会東京本部)

(文責 事務局 野口 幸洋)
【2019年台風19号被害】活動報告第4報PDF