2019年台風19号被害 TMAT災害医療活動報告

令和元年 10 月 14 日 8:30

第 1 報

10月 12 日
夕方
大型の非常に強い台風19号ハギビスが静岡県に上陸。 2019 年9月に千葉県に上陸した台風 15 号とほぼ同じ勢力であり、一部地域では上陸前から大雨特別警報が発令している。

10 月 13 日
8:00 頃
徳洲会グループの TMAT の連携医療機関である徳洲会グループ関連施設においては、一部停電の施設があったものの、機能維持に影響が出ている施設はなし。しかし、河川決壊・氾濫により大きな被害が出ている地域が多発しており、長野県(千曲川)、福島県・宮城県(阿武隈川)、栃木県(秋山川)等の被害地域に先遣隊派遣を視野に準備を開始。昨年の西日本豪雨災害と同規模の支援になる可能性が高いと考えられる。特に長野県長野市の千曲川の決壊については深刻な状況と見られ、福島理事長より長野県へ先遣隊派遣を視野に検討するように指示が出る。

9:00 頃
四街道徳洲会病院(千葉県)内に、TMAT 対策本部を立ち上げる。

12:00 頃
現段階では長野県(千曲川)、栃木県(秋山川)、福島県(足立太良川)、宮城県(吉田川)が決壊、そのほか埼玉、宮城、栃木、福島、新潟、東京、長野の多数地域で河川の氾濫が起こっている。TMAT 対策本部は、長野県方面へ湘南藤沢徳洲会病院と松原徳洲会病院で調整、福島県方面へ四街道徳洲会病院から先遣隊派遣を調整開始。

13:00 頃
先遣隊派遣決定。2チームに分かれて長野県と栃木県の 2 か所の被害現場を調査。
〇栃木県被害調査四街道チーム
浦部 優子 医師
浅野 昌子 看護師 (成田富里徳洲会病院)
佐野 雅子 看護師 (四街道徳洲会病院)
羽山 紗樹乃 薬剤師 (四街道徳洲会病院)
屋宜 盛仁 事務 (四街道徳洲会病院)
栃木県庁(宇都宮)へ向かい、秋山川決壊(佐野市等)の情報収集を行う予定。

〇長野県被害調査湘南藤沢チーム
佐藤 哲也 看護師 (湘南藤沢徳洲会病院)
久保 健一 看護師 (湘南藤沢徳洲会病院)
鵜沢 佑 救急救命士 (湘南藤沢徳洲会病院)
長野県庁をへ向かい、千曲川決壊の情報収集を行う。また、14 日には大阪方面からもチームを派遣するよう調整中。

15:30 頃
四街道チームが四街道徳洲会病院を出発。浦部医師とは現地にて合流する。

17:00 頃
湘南藤沢チームが湘南藤沢徳洲会病院を出発。夜間運転の為走行には注意して移動する。

【栃木県被害調査秋山川決壊被害】
18:00 頃
18時頃栃木県庁に到着し医療調整ミーティングに参加。県職員のほか、DMAT、JRAT(リハビリ)、DWAT(福祉)等と状況について確認した。特に栃木県南部(佐野市、栃木市)の被害が大きいが、避難所は集約されてきているとのこと。すでに避難所のアセスメントは一度行われているが、明日 JRAT と DWAT と共に再度避難所アセスメントを行うことなり、医療ニーズのみならず保健師支援、避難所支援の必要性等を確認していくこととした。なお、明日は独協医大の中に設置されている対策本部にて午前 7:30 よりミーティングを行い、その後避難所に向かうこととしている。メンバーは本日栃木県足利市の宿舎にて滞在することとした。

【長野県被害調査(千曲川決壊被害)】
22:20 頃
長野県庁に到着。高速道路は途中通行止めの箇所があったが、緊急車両ということで安全確認をしたうえでの通行を認められた。長野県庁内に設置されている県医療調整本部にて被害状況について情報収集。その後、被害が甚大である長野地域の地域医療調整本部が設置されている長野赤十字病院を訪問。明日は午前 8:00 より同院で開催される医療ミーティングに参加したのち、その後避難所調査を含めた活動方針を決定することとした。本日は長野市内の宿舎にて滞在することとした。

これをもって、両チームとも本日の活動は終了とした。

栃木県へ向かう四街道チーム

長野県へ向かう湘南藤沢チーム

栃木県庁にて被害地域状況の確認

長野県庁にて日赤、DMAT 等とミーティング

事務局担当
野口 幸洋 (NPO 法人 TMAT / 一般社団法人徳洲会東京本部)
阪木 志帆 (NPO 法人 TMAT / 一般社団法人徳洲会東京本部)

(文責 事務局 野口 幸洋)
【2019年台風19号被害】活動報告第1報PDF